北アルプス は立山登山の旅、今回は縦走1日目の続きです。前回では黒部ダム〜ロッジくろよんまでの道のりについて書きましたが、今回はロッジくろよん→平ノ小屋→五色ヶ原キャンプ場→五色ヶ原山荘までの道のりを書いてみたいと思います。
▼前回の記事はこちらから
■黒部ダム〜ロッジくろよん〜平ノ小屋までの辛い道のり
黒部ダムを出たのが大体8:00で、そこからロッジくろよんには8:30に着きました。強まる雨足と遠くでなる雷、先に行ってしまった他の登山者などに恐怖しながらもとにかく前に進むことにしました。
幸い道は平坦で、いくつかある川の橋やハシゴを除けば基本的には歩きやすいものでした。でも川渡るのは、前回にも書きましたが増水しているのもあり、やはり怖く感じました。雨の日はこのルート、かなり注意が必要です。
そんなこんなで、ロッジくろよんを8:30に出て約3時間後の11:30に平ノ小屋に到着。若干雨は収まっていましたが、一緒にいったJさんと「助かったー」と声をお互いに漏らしてしまいました。いやーしんどかった。
▼2018年に飯豊山にも行ってきましたが、なかなか気持ちのいい北アルプスにも負けない山でした。よければこちらもどうぞ。
■平ノ小屋で休憩&ランチ
平ノ小屋について、玄関に人の気配がなかったので、おそるおそる「すいませーん」と声をかけると、奥からご主人らしきおじさんがタバコをくわえたまま、こちらにやってきました。
飄々とした声で「休憩?」と声をかけてくれたので思わず「もちろんお願いします!」と言ってしまいました。ずぶ濡れの靴やザックを置いて、料金を支払って中に通してもらいました。確か2人で1000円を支払ったような気がします。
平ノ小屋は非常に綺麗な小屋で、ペンションのような感じでした。奥には熊の毛皮?が吊られており、ご主人とそのお友達のような方が釣りやキノコ狩りについて話してました。
またパジャマでお昼食べている人も多く、気になってその人たちの会話を聞いていたら、渓流釣りのために何泊かされているお客さんのようでした。
すると奥から奥様?のような方も出てきて、暖かいお茶を振舞ってくれました。冷えた体には暖かく感じました。単純に美味しくてつい何杯も飲んでしまいました。
体が少し温まると、僕もJさんもおお腹が空いていることに気がつき、何か食べ物がないかと奥様に聞いたところ、「カレーかラーメンなら」とのことでカレーをオーダー。
カレーは疲れた体に染みる美味しさでした。そして奥様が元気が良すぎる方で「あんたたち若いからまけてあげるわよ!」とカレーを少し安くしてもらい一人600円位で食べられました。
また、後で調べてみたところ、平ノ小屋は奥黒部ヒュッテ方面に向かう平ノ渡場への定期船を運営しているようです。他の登山客のお客さんもいたのですが、皆さんはその船を待っていたようでした。ついでなので調べた船の時刻表を書いておきます。
平の渡し運行時刻表※2017/9/11現在
お腹も満たされたので、出発することを平ノ小屋のご主人と奥様に告げると今後のルートについて聞かれ、「五色ヶ原までのルートなら安全」と危険箇所がないことを教えていただきました。
また、他の小屋を後にしたお客様も、双眼鏡でおっかけて安全を確かめていてくれていました。本当に良いご主人とおくさまだなぁ…と感じずにはいられませんでした。
※後で調べたらご主人、佐伯覚憲さんという方で平ノ小屋の三代目であるご主人だったそうです。
そしてなんでも、テンカラではレジェンドな方だったらしいです。でもすごく自然でめちゃくちゃ穏やかな方でした。やっぱりすごい人ほど自然体で穏やかな人なのかなーと思ってしました。
■平ノ小屋から五色ヶ原の道のりは険しかったか?
平ノ小屋でお昼を食べて、服も少し乾いて元気になったところで出発。靴は相変わらずグジュグジュになってしまっていましたが開き直って靴ひもを結び直して歩き始めました。
平ノ小屋から五色ヶ原キャンプ場までの道のりは4時間30分。雨も強まったり弱まったりでペーズもちょっと遅め。
平ノ小屋を出発したのが12:30だったので17:00にはキャンプ場には着くはず…と思って歩いていたのですが、ここから高低差も出てきまして、休みながら歩くことにしました。
17:00に到着するか不安ではありましたが、まあ怪我をしてもしょうがないということで、ビバーク覚悟でゆっくり歩くことにしました。
15:00頃になると、標高も2000m程度になり、風景も少し開けてきました。
すると雨もあがりはじめ「何とかなるかも」「このまま晴れるかも」というような期待も出てきました。
実際その後もそこまで雨は降らず、だんだん風景が開けてきました。平ノ小屋までは平坦な道のりで高低差もありませんでしたが、平ノ小屋以降はだんだんと上がる登り道。
激坂という感じではありませんでしたが、それなりにしんどい道のりではありました。今回は特に雨が強かったので、余計に辛く感じました。
昭文社の地図上で、平ノ小屋から五色ヶ原キャンプ場までの道のりの間での2155mのポイントを超え始めると樹林帯の感じから、広めの稜線というか、でかい広場のような、抜けの良い風景が広がってきました。
雨でズブ濡れでしたが、テンションは上がってしまい、思わず叫んでしますほどの風景で、北アルプス独特の抜け感を堪能しました。
でも、晴れたと思った天気も怪しくなってきてしまい…この後、判断を迫られる展開となってしまいました…続きます
▼次の記事はこちらから
▼あわせてこちらもどうぞ
コメントを残す